第176章 新社長

「な、なんだってんだ、これは!?」

 柏原グループの顧問弁護士が、どうしてこの女の味方をしてるんだ!

 その場にいた多くの者が目を丸くし、特に富永恭平に至っては、今にも眼球が飛び出しそうなほど目を見開いていた。

「山下先生、坂本先生、これは一体……」

 富永は探るように声をかけたが、二人の弁護士は彼を見ようともせず、福田祐衣に伺いを立てるような視線を送った。

 祐衣は顎をしゃくり、気のない様子で頷いてみせる。

 その首肯を得て、山下弁護士が手元の譲渡契約書を開いた。

「……本日付で、柏原藍子名義の株式を全て福田祐衣様に譲渡するものとします。これにより、柏原グループ株式の25%が...

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